投資基礎知識
投資に興味を持っている、もしくはすでに投資している人の中で
「ブルとベアって何?それぞれどんなことを意味しているのか知りたい」
「ブルマーケット・ベアマーケットの特徴や戦略について知りたい」
「ブル・ベア型投資のメリットとデメリットについて知りたい」
このように思われている人も多いのではないでしょうか。
当記事ではこのようなお悩みを解決していきます!
記事を最後まで読んでいただければ、上記のお悩みについて解決できるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは解説していきます!
目次
目次
ブルとベアとは
株式投資での「ブル」と「ベア」について解説する前に、「ブル」と「ベア」は正反対の言葉だということを理解しておいてください。
はじめに、株式投資でのブルは株価が強い勢いで上昇している意味があります。
ブルと呼ばれる理由は株価の上昇を、雄牛がツノを下から上に向け突き上げる動作として表しているからです。
その反対に、株式投資でのベアは株価が弱い勢いということを意味します。
株価の下落に、前足を熊が振り下ろす動作、もしくは背中を丸めた姿を表しています。
上記で解説したように、ブルとベアは市場の強弱を表す言葉になります。
投資信託では、基本的に「ブル型」「ベア型」と呼ばれることが多いです。
また、投資信託は複数の投資家から資金を収集し、収集した資金をプロの運用担当者が債券や株など、多種多様な商品に投資し運用する仕組みの金融商品です。
「ブル型」の投資信託の場合は市場が強い勢いであり、株価が上昇する局面の際に利益が獲得できるよう構成されています。
その一方で「ベア型」の投資信託の場合は市場が弱い勢いであり、株価が下落上昇する局面の際に利益が獲得できるよう構成されています。
ブルマーケットとは
株価が継続して上昇しているマーケットを意味し、ブル相場や強気相場と呼ばれることもあります。
簡単に言うと、高値を更新し続ける相場です。
「ブル」とは前述したように雄牛を意味し、ツノが上に高く突き上がる状態を例にし、このような呼び名が付きました。
どこからが強気相場なのか明確に定められてはいないものの、直近における安値から株価が20%以上上がった場合は、一般的に強気相場に入ったと考えられます。
強気相場では、プラス要因の持続や価格上昇に加え、経済背景の好調さが特徴です。
この強気相場は数ヶ月〜数年継続する場合もあります。
注意点
ブルマーケットの場合、株価が上がることによって投資家の心理が、過度な楽観視に繋がってしまう可能性があります。
ブルマーケットが長く続いた場合「いま購入しなければ損をしてしまう」といった、危険な感情から、投資の判断を誤ってしまうことが多いです。
過去を例に挙げるとリーマンショックやITバブル崩壊など、多数の投資家がブルマーケット終盤で過度な楽観視をしてしまい、大きな損失を被っています。
ブルマーケットにおいては、資産価格や株価が急激に上がることもあり、投資家間で「今が購入するベストなタイミング」と期待され、株価はより一層値上がりします。
この株価が値上がった状況で新しく株式を購入してしまった場合、高値掴みしてしまう可能性が高いです。
バブルが崩壊した際には、資金回収が遅れたことで資金繰りが悪化したり、資産価格や株価が大幅に下落してしまう事態の発生が考えられます。
高値掴みしてしまうと損失が発生するので、そのようなリスクを避けるために対策しておくことが重要になってきます。
株価の上昇に過度な期待をせず、常に冷静な判断をすることが大切です。
投資戦略
ブルマーケットの場合、投資家は利益を獲得できる確率が高くなりますが、以下3つのポイントについて注意しておく必要があります。
リスク管理
どのような相場でも、リスク管理は非常に重要です。
ブルマーケットにおいても、市場状況や株価が変動することで一定のリスクがあります。
投資する場合は、リスク許容度に合ったポジション取りが大切です。
また、できるだけ損失を少なくするためにも、ストップロスオーダーなどを活用しましょう。
成長性が期待できる業種・企業を選択する
ブルマーケットにおいては、成長性が期待できる業種や企業を選択するのも重要なポイントです。
成長性が期待できる企業であれば、業績が好調であり、株価が将来的に上がっていくことが見込めますので、投資家からすれば魅力の多い選択肢でしょう。
業種次第でも株価が上昇する傾向は変わってくるため、市場トレンドをみながら最適な業種を選ぶようにしましょう。
トレンドに乗る
ブルマーケットにおける投資戦略では、トレンドに上手く乗ることが基本です。
株価が上昇傾向の際に上手くトレンドに乗れれば、利益を大きく獲得できる可能性があります。
トレンドに上手く乗るには、テクニカル指標やチャート分析を利用するようにしましょう。
ベアマーケットとは
マーケットにおいて、株価が継続して下がっているマーケットであり、ベア相場や弱気相場と呼ばれることもあります。
「ベア」は熊のことであり、価格が下がる動きに、上から下に向かって熊が爪を下ろす動きを表しこの呼び名がつきました。
弱気相場においても、どの程度が弱気相場に該当するのか、明確な数字は定められていません。直近における高値から20%以上価格が下がった際に、ベアマーケットに入ったと言われる場合が多いです。
弱気相場は、大幅な価格変動を発生させ、そのような動きが数ヶ月〜数年継続する場合があります。
しかし、激しく価格が変動する代わりに、強気相場に比べ値動きの回復が早くなることが多いです。
注意点
ベアマーケット上で取引を行う際は「ベアマーケットラリー」に十分注意する必要があります。
弱気相場において価格が上昇する場面のことであり、急激な下落トレンドにおいて生じることが多いです。
この現象は一時的なもので、上昇した後、再度価格は安値となります。
例えば、このような場面で今後トレンド転換が起きると思い購入してしまうと、価格は上昇せずに下落し始め、瞬く間に安値更新となる場合があります。
弱気相場で取引に挑戦する際は、トレンド転換が本当に発生しているか、しっかりと判断することが大切です。
投資戦略
ベアマーケットにおいては、投資家はできるだけ損失を少なくするための戦略が重要になります。
5つの注意すべき点をご紹介します。
リスク管理
ベアマーケットにおいても、リスク管理を徹底する必要があります。
株価が下がっている相場の場合、できるかぎり損失を発生させないことが重要です。
銘柄の購入を行う際には、損切りするポイントをあらかじめ定めておくと良いでしょう。
逆指値を定めておけば株価が下がった際にも、できるだけ損失を少なくできます。
また、国内株式に限らず外国株式の購入を行ったり、不動産や債券といった違う投資信託に分散投資したりすることによって、リスクをできるだけ減らすことも手段として有効です。
感情的にならない
ベアマーケットで取引を行う場合、感情的にならないことも重要なポイントです。
株価が下がっている場面では、恐怖心や不安が高まることも多いですが、常に冷静な判断が行えるように意識してください。
長期的な投資を考える
ベアマーケットにおいては、長期投資の検討も大切になってきます。
株価が下がっている場面こそ、将来的に成長する可能性があるかを判断し、株式の購入を決める絶好の機会です。
優良な業種や企業に目を向け、株価が下がり安く購入できれば、成長した際のリターンが大きくなります。
逆張り
ベアマーケットにおいては、逆張り戦略も効果があります。
逆張り戦略は、下がっているタイミングで買いポジションを取る戦略であり、市場が最安値となるタイミングで株式を購入できれば、利益を大きく獲得することが可能です。
ショート売り
ショート売りも有効な手法です。
ショート売りは、今後株価が下落することが予測される相場で、株を借り入れて売却し、安値で後で買い戻しすることによって利益を獲得する方法になります。
h2 ブル型・ベア型投資のメリット
ブル型・ベア型投資のメリットは、以下2つです。
相場が下落していても利益を狙える
通常商品の場合、株価が上がった際に利益を獲得するものの、このような方法の場合は相場が下がっている際に、利益がなかなか生み出せないものです。
しかし、ベア型商品を利用することで、相場が下落している場面においても利益が獲得できます。
相場が下落している場面でも利益を確定したいが、信用取引は不安が大きいといった悩みを抱えている人は多くいます。
そのような人は、損失が発生した場合でもダメージが少なく、100円といった少額から投資を開始できる投資信託を活用しましょう。下落している場面でも利益獲得が期待できるベア型商品を選ぶのがおすすめです。
相場が下落している際にも利益が獲得できれば、投資の選択肢も広げられます。
短期間で大きな利益を狙える
レバレッジを効かせることで、短期間で利益を大きく獲得できる可能性があります。
レバレッジは、対象の指数における日々の騰落率に対し○倍といった動きをするため、その比率が大きいほど利益を効率的に獲得できます。
このレバレッジを上手く活用すれば、運用できる資金が少額の個人投資家であっても、短期間で大きな利益を狙うことが可能です。
ブル型・ベア型投資のデメリット
ブル型・ベア型投資のデメリットは、以下3つです。
株価が横ばいの場合は不利
株価が下落および上昇を何度も繰り返し、一定の方向に動かないような状態を「横ばい」していると表現します。
株価が横ばいの場合は指標の株式市場に比べ、低い基準価額となるため、ブル型・ベア型の両方にとって不利な状況になります。
ブル型であれば「今後確実に株価は上がる」、ベア型であれば「今後確実に株価は下がる」など、株価が一定方向に変動すると予測可能なタイミングが投資するポイントです。
しかし、手数料などさまざまなコストについて考慮した場合、利益を本当に獲得しやすいのか、一度検討する必要があります。
損失が元本より大きくなる場合がある
運用する資金が少額の個人投資家の場合、レバレッジを上手く活用することによって、大きな利益を短期間で狙えます。
しかし、短期間で大きな利益を狙える反面、その逆の現象も起こりうるということを理解しておくことが大切です。
レバレッジを活用した運用方法の場合、予想とは異なり逆方向に相場が動くと、損失額に対してもレバレッジが効くため、大きい比率であるほど一気に大きな損失額を抱えることになります。
手数料が必要
利用する証券会社によって手数料の金額は変わってきますが、ブル型・ベア型のどちらの投資信託においても、購入する際には事前に設定された手数料がかかります。
運用成果次第では、運用会社に対し信託報酬を支払う場合もあります。
そのため、購入する際は隠れコストなどを含めたトータルコストについて、しっかりと確認しておきましょう。
まとめ
株式投資でのブルは、株価が強い勢いで上昇している意味があります。
その反対に株式投資でのベアは、株価が弱い勢いということを意味します。
ブルマーケットとは、株価が継続して上昇しているマーケットのことであり、ベアマーケットとは、マーケットにおいて、株価が継続して下がっているマーケットのことです。
ブル型・ベア型投資では、相場が下落していても利益を狙える、短期間で大きな利益を狙えることがメリットです。
その一方で、株価が横ばいの場合は不利、損失が元本より大きくなる場合があるといったデメリットも存在します。
そのため、ブル型・ベア型の投資に興味を持っている、もしくは取引しようと思われている人は、ブル型・ベア型の概要やメリットとデメリットについて十分理解した上で検討することが大切です。
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