投資基礎知識
投資に興味を持っている、もしくはすでに投資している人の中で「キャピタルゲインって何?概要やインカムゲインと異なる点について知りたい。」「キャピタルゲインのメリット・デメリットについて知りたい。」「キャピタルゲインがおすすめの人の特徴について知りたい。」と思っている方も多いのではないでしょうか?
当記事では、このような疑問を解決していきます!記事を最後まで読んでいただければ、これらの疑問について解決できると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは解説していきます!
目次
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キャピタルゲインとは
キャピタルゲインとは、不動産投資や株式投資などで、投資した資産を売却する価格が購入時の価格より高い場合に得られる利益のことです。例えば、株を500円で購入し、1,000円で売却した場合、その差額の500円がキャピタルゲインとなります。
投資を理解するためには、キャピタルゲインと一緒に「キャピタルロス」や「インカムゲイン」についても知っておく必要があります。
キャピタルロスは、投資資産を売却した際に売却価格が購入価格より低い場合に発生する損失です。例えば、株を1,000円で購入し、800円で売却した場合、キャピタルロスは200円となります。
インカムゲインは、投資資産を保有することで得られる収入です。具体的には、企業からの配当金や投資信託の分配金、不動産の賃料収入、債券や定期預金の利息などが含まれます。また、FXで金利差を利用して得られるスワップポイントや、暗号資産の貸付で得られる利息(レンディング)もインカムゲインの一例です。
インカムゲインとの違い
キャピタルゲインとインカムゲインの主な違いは以下の通りです。
リスク
インカムゲインは、預金や株式の配当などから安定的な収益を狙うため、リスクが低い分リターンも低めの投資スタイルです。一方で、キャピタルゲインはリスクが高い分、リターンも高めとなる正反対の性質を持っています。
投資では、リスクとリターンが比例する関係にあり、大きな利益を短期で狙うキャピタルゲイン投資では高いリスクを伴うため、慎重な判断が必要です。
保有期間
インカムゲインを得るためには、債券の利子や株式の配当金を受け取るために資産を長期間保有することが求められます。これらの収益は年単位で支払われることが多いため、自然と保有期間が長くなります。
一方で、キャピタルゲインは資産価格が上昇したタイミングで売却するため、取引が短期で終わることが多いです。アクティブファンドや成長株などがキャピタルゲイン狙いの投資に該当します。
利益の獲得方法
キャピタルゲインは、資産を売却することで得られる利益です。売却時点で利益を確定する必要があるため、資産価格が購入後に上昇するのを待つ必要があります。そのため、大きな価格上昇があれば大きな利益を得ることが可能です。
インカムゲインは、資産を保有している期間に得られる収益です。資産を売却せずに利益を得ることができる一方で、売却するとその後のインカムゲインが得られなくなるデメリットがあります。
キャピタルゲインのメリット
キャピタルゲインのメリットは、利益を得る方法が非常にシンプルであることです。安く購入し高く売却するという基本的な商売の仕組みに基づいており、利益を得るプロセスが分かりやすいです。
また、資産の売却によって利益を得るため、多額の資金を用意する必要はなく、少額の資金で投資が可能です。さらに、短期間で大きな利益を得ることも可能です。株式を例にすると、配当金として得られる利益は株価の数%に設定されていることが多いですが、売却時の株価が購入時よりも大幅に高くなっている場合、キャピタルゲインは大きくなります。
また、知名度が低い銘柄でも、ニュースなどで注目が集まった際には購入注文が急増し、キャピタルゲインを大きく得られることもあります。
キャピタルゲインのデメリット
キャピタルゲインで大きな利益を得た場合、その分税金も多く支払わなければなりません。売却して得た利益には税金がかかります。
日本では、株式や投資信託などの譲渡益に対する税率は20.315%です。給与所得とは異なり、利益の額にかかわらず一定の税率が適用されますので、注意が必要です。
また、大きな損失を被る可能性もキャピタルゲインのデメリットです。期待して資産を購入しても、企業が破産したり、何らかの要因で株価が暴落した場合、資産価値が大幅に減少するリスクがあります。
リーマンショックなどの経済危機が発生した場合、一気に株価が下落し、資産価値が大きく減少するリスクもあります。損失が発生した場合の対応策を考慮し、生活防衛資金を確保しておくことが重要です。
種類ごとのキャピタルゲイン
キャピタルゲインにはさまざまな種類があります。ここでは主要なものを解説します。
株式投資
株式投資で得られるキャピタルゲインは、購入した株価が上昇することで得られる売却益です。急成長が見込まれる企業に投資することで、10倍株のような大きな利益を得ることが可能です。
ただし、株価は企業の業績だけでなく、社会全体の出来事や景気によっても大きく変動します。キャピタルゲインを大きく得る可能性がある一方で、キャピタルロスも大きくなるリスクがありますので注意が必要です。
投資信託
投資信託は、投資家から集めた資金を運用会社が運用し、その成果を投資家に分配する金融商品です。保有している途中での売買によって得られる利益もキャピタルゲインとなります。
ただし、投資信託は長期的な運用が前提であるため、キャピタルゲインを狙った短期売買は一般的ではありません。
暗号資産
暗号資産とは、インターネット上で取引可能な価値のあるもので、代表的なものにビットコインがあります。暗号資産ではインカムゲインは基本的に存在しませんが、取引所や暗号資産の種類によってはインカムゲインを得ることも可能です。
例えば、「Coincheck」では「Lisk」という暗号資産を保有することで報酬が得られる「ステーキング」サービスがあります。暗号資産は基本的にキャピタルゲインを目的とした取引が多く、価格が安い時に購入し、高くなった時に売却して利益を得る仕組みです。
また、空売りによって価格が下落したタイミングで買い戻すことで利益を得ることも可能です。
不動産投資
不動産投資は、アパートやマンションなどの物件を購入し、第三者に貸し出して家賃収入を得る方法です。購入時よりも高値で物件を売却することでキャピタルゲインを得ることができます。
人口動態や立地条件を調査し、キャピタルゲインが期待できる物件に投資することが、不動産投資で成功するための鍵です。不動産投資では金融機関からの融資を受けて物件を購入することも可能であり、自己資金以上の投資を行うことで高い収益を狙えます。
FX
FX(外国為替証拠金取引)は、為替レートの変動を予測して利益を得る投資手法です。FXでは為替差益がキャピタルゲインの主な収益源です。
例えば、1万ドルを1ドル120円の時に購入し、1ドル130円になった時に売却すると、10万円の利益が得られます。一方、金利の低い通貨を売却して得られるスワップポイントはインカムゲインに該当します。
キャピタルゲインに対する税金
キャピタルゲインに対する税金は、確定した利益に対して課されます。確定していない含み益には税金はかかりません。含み益を確定せず翌年に繰り越せば、税金を払うことなく運用を続けることができます。
また、損失が発生した場合、他の口座で得た利益と相殺して税負担を減らすことも可能です。これを「損益通算」と呼びます。損益通算を行うと税額が変わるため、キャピタルロスが発生した場合には確定申告を行いましょう。
例えば、口座Aで50万円のキャピタルゲインがあり、口座Bで30万円のキャピタルロスがあった場合、損益通算によって差し引き20万円の利益となり、税金を支払う必要がありません。ただし、NISA口座では損益通算ができないため注意が必要です。
キャピタルゲインがおすすめの人の特徴
キャピタルゲインがおすすめの人は、短期間で大きな利益を得たい人です。株式投資では、テンバガーのような10倍株を見つけることができれば、投資額の10倍の利益を得ることが可能です。
一方、インカムゲインの場合、利回りが良くても5~10%程度であり、短期間で資産を倍増させることは難しいです。
不動産投資でも投資金額が大きい分、得られるキャピタルゲインも大きくなります。ただし、利益が大きいということは、それだけ損失が大きくなる可能性もあるため、リスクを十分に理解した上で投資を行う必要があります。
資産運用に慣れていない初心者は、無理にキャピタルゲインを狙わず、安定した収益が得られるインカムゲインを目指す方が安全です。
まとめ
キャピタルゲインとは、不動産投資や株式投資などで、投資した資産を売却する際の価格が購入時よりも高い場合に得られる利益のことです。キャピタルゲインのメリットは、シンプルな利益獲得方法や短期間で大きな利益を得られる可能性がある点です。
一方で、キャピタルゲインには大きな損失が発生するリスクや税金がかかるデメリットもあります。
キャピタルゲインに興味がある方や投資を考えている方は、キャピタルゲインの概要やメリット・デメリットを十分理解した上で検討することが重要です。
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