投資基礎知識
投資に興味を持っている、もしくはすでに投資している人の中で
「ナスダック(NASDAQ)って何?概要や指数について知りたい。」
「ナスダックに投資する方法について知りたい。」
「ナスダックに投資するメリット・デメリットについて知りたい。」
このように思われている人も多いのではないでしょうか?
当記事ではこのような悩みを解決していきます!
記事を最後まで読んでいただければ、上記悩みについて解決できるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは解説していきます!
目次
目次
ナスダック(NASDAQ)とは
全米証券業協会により運営されている株式市場のことであり、米国における株式市場の代表的なものの一つです。
英語の「National Association of Securities Dealers Automated Quotations」の頭文字を取った略称であり、NASDAQ(ナスダック)と呼ばれます。
主にIT関連企業やハイテク企業といった新興企業が多くの割合を占めており、新興企業に向けた株式市場においても世界で最も大きな規模を誇っています。
ナスダック(NASDAQ)の指数
ナスダックの指数について解説します。
NASDAQ100指数
約3,000以上のナスダックに上場するすべての銘柄から、高い時価総額の上位100銘柄を抽出し、時価総額加重平均により求めた株価指数のことです。
IT関連やハイテク関連の動向を理解するうえで重要になってくる指標になります。
しかし、高い時価総額の上位100銘柄を抽出していますので、この後解説する総合指数に比べ、よりIT関連やハイテク関連に限定された動向が理解できる特徴があります。
NASDAQ総合指数
ナスダックに上場する全銘柄が対象の指数です。
ナスダック全体における状況を把握する上で非常に重要な指数になります。
前述したNASDAQ100指数と異なるのは、ナスダックに上場する中の成績が良い銘柄に限定せず、新しく上場したばかりの銘柄も存在するため、少し不安定な部分も見られます。
NYダウと異なる点
ナスダックについて理解する際に、同時に理解しておくべきものが、NYダウです。
米国の株式市場全体における値動きを掴むために利用されることの多い指標です。
ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場している30銘柄を選び、リアルタイムで平均株価の公表をしています。
選定される30銘柄は、定期的に時代に適した入れ替えが実施され、幅広くの業種で、一定基準を満たしている銘柄が入っています。
時価総額加重平均で求めるナスダックに対し、NYダウの場合は、日経平均株価と同じで、ただ株価を平均し算出されることがナスダックと異なる点です。
1896年に誕生し、他の指標と比較しても最も長い歴史があります。
S&P500と異なる点
S&P500は、ナスダックとニューヨーク証券取引所で上場する銘柄の中から、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスによって500銘柄抽出し求められる株価指数のことです。
また、ダウの数値算出もS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが行っています。
500銘柄と幅広く選定されているものの、この選ばれた500銘柄で米国株式市場のほとんどがカバーできると言われています。
そのため、米国株式市場の状況をS&P500で確認可能です。
S&P500では、一時的にリーマンショック後に1000以下を見せることもありましたが、それ以降は右肩上がりの相場となっています。
2001年に発生した同時多発テロやコロナショックといった株価が急落する動きを見せるなど、米国の景気を把握するための指標として最適です。
ナスダック(NASDAQ)へ投資する方法
ナスダックは、あくまでも株式市場の名称になるので、ナスダックそのものに投資するのは不可能です。
また、ナスダック100指数やナスダック総合指数はあくまで指数ですので、債券や株式といった金融商品と異なり、この指数にも当然直接的に投資はできません。
しかし、前述した指数と連動する動きを目指したETFや投資信託に投資したり、CFD取引したりといった方法により実質的に投資することができます。
投資信託
多数の投資家から収集した資金を、資産を運用するプロが投資家に代わって、投資および運用を行う金融商品のことです。
ナスダック総合指数やナスダック100指数と連動することを目指した商品を選択し、購入するだけです。
税金を引かれることなく分配金を再投資できたり、定期的に自動で積立購入するよう設定できたり、100円という少額から購入できたりなど、長期間におよぶ複利運用に最適な方法とも言えます。
ETF
ETFにより投資を行う際、国内ETF、もしくは米国ETFにより投資を実施します。
国内ETFの場合、日本の証券会社であれば、どこを選んでも購入可能であり、株取引と同じように、売買がリアルタイムで行えます。
米国ETFの場合、当然ですが米国株の取扱いがある証券会社でのみ購入可能であり、ネット取引が可能な証券会社は限定されるため注意が必要です。
さらに、購入はドルでなければなりません。
しかし、その反面、為替差益が期待可能といったメリットも存在します。
CFD
差金決済取引を意味し、指数や商品、通貨、株式などの価格が変動することを活用する取引方法です。
差金決済取引の代表的なものに、FXがありますが、FXでは通貨ペアの価格差で売買を実施します。
しかし、CFDは、実際に通貨や株式といった資産の取引は実施せずに、価格が変動したことで発生した買値と売値の価格の差に対し取引を行い、利益を獲得する仕組みです。
例えば、CFDを株式で解説すると、株価が今後上昇すると思い、買いポジションをCFDで取った際、予想通りに株価が上昇した場合は、価格の差額分利益が獲得できます。
その一方で、予測が外れ株価が下落した場合は損失となります。
レバレッジを使った取引が行えるのがメリットであり、その分リスクは存在するものの、少額の資金で取引可能です。
ナスダック(NASDAQ)に投資するメリット
ナスダック(NASDAQ)に投資するメリットは、以下3つです。
世界の大企業に対し投資が行える
ナスダックには、Google親会社のアルファベットやアドビ、アップルなど、以前は新興企業だったが、今となっては世界的大企業に成長した企業が多く上場する市場です。
個別銘柄に対し投資を行うことももちろん可能ですが、ナスダック指数と連動するETFを購入することで、そのような企業に対しまとめて投資可能ですので、分散投資の効果を得られます。
右肩上がりで期待できる
ナスダック指数は、若干の調整はありますが、右肩上がりであり良好と言えます。
しかし、新興企業に向けた株式市場であるナスダックは、有名なIT企業に限らず、多くのベンチャー企業が上場する市場です。
個別にベンチャー企業を見た場合、業績は好調と不調の波が大きく、期待値を含めた値動きですので、今後事業の展開が上手くいかなかった場合は暴落することもあります。
そのため、例え上場している企業といっても、短期的に個別銘柄を見た際には、激しい騰落となることもあります。
ナスダック指数と連動するETFを購入することで、市場全体における価格動向と連動しているため、個別銘柄に対し投資を行う場合に比べ、長期的に見た際には、リスクを減らしつつ恩恵を獲得できる確率が高いです。
市場規模が大きい
ナスダックは、新興企業に向けた株式市場ではあるものの、世界最大のニューヨーク証券取引所に上場している企業の数よりも圧倒的に多く、時価総額においても迫りを見せています。
ナスダック指数と連動するETFに対し投資を行うことで、大きな市場に対し、まとまった投資が可能ですので、個別の銘柄に投資する場合に比べ分散投資の効果を得られる可能性が高いです。
ETFの場合は、少ない金額で投資をはじめられるので、リスクも比較的抑えられます。
ナスダック(NASDAQ)のデメリット
ナスダック(NASDAQ)のデメリットとして、情報が集めにくいことがあります。
ナスダックに上場する企業には、日本の企業も存在しているものの、多くの上場企業が米国企業です。
ナスダックに上場する個別の銘柄に対し投資する際は、基本的に英語で情報を集めなければなりません。
翻訳サービスなどを使い情報を集めることも可能ですが、英語スキル次第では限界があります。
日本と違い、米国株式の取引の場合、値幅が制限されていません。
情報を集める力がなければ、利益を大きく獲得できる場合がある一方で、損失を大きく被る場合もあります。
そのため、今後米国企業に投資しようか検討している初心者は、個別の銘柄に投資せずに、米国株式市場の指数と連動するETFに投資するところから始めることで、低いリスクで投資に対する知識を深められるためおすすめです。
ナスダックと日本の関係
近年、日本に在住している起業家の多くが、日本で上場を目指すのでなく、米国での上場を目指しています。
理由は、日本の場合、なかなか資金調達が思ったように進められず、米国の方が資金調達が成功しやすいからです。
特に新たなサービスの場合、日本だと躊躇されることが多いですが、米国では極めて寛容なため、米国の方が資金を調達しやすいのです。
起業家の話に対して、日本に比べ米国は熱心な人が多いこともあり、結果的に米国の方が大きなチャンスがあると考えている人も多くいます。
このような背景もあり、ナスダックで上場する選択肢は、今後さらにトレンドとなることが予測されます。
日本に在住する投資家の場合、日経平均株価などを意識するものの、米国の投資家の場合は、ナスダックを確認する人が多く、日本の株価も順調な場合に支えてくれる傾向です。
逆に言えば、ナスダックにおける動きが鈍くなった場合、日本も影響されるということです。
悪い意味でも良い意味でも、ナスダックの動きに日本は影響を受けやすいため、何か悪いことがナスダックで発生した際には、日本にも悪影響がすぐに出る可能性があります。
このような理由から、ナスダックの動きについては、日本で取り引きに取り組む投資家も意識することが必要です。
ナスダックの将来性
現在に至るまで、ナスダックは急激に成長し続けており、ナスダック100を確認すると分かりますが、ここ数年で指数が急激に上がっています。
過去15年で大きく下降したのは、ウクライナ危機、コロナショック、リーマンショックです。
特に影響が大きかったのがウクライナ危機であり、その他のショックの場合、経済政策を米国のFRBなどが実施することにより、いくらでも経済の立て直しが可能だったものの、ウクライナ危機の場合は、ロシアとウクライナが絡んでいたこともあり、世界中に影響を与えました。
米国のみでは対処不可だったため、ピーク時と比較し価格が急激に下落する状況となりました。
また、米国の場合、パレスチナとイスラエルの問題にも影響を受けやすいこともあり、世界的な危機にどのように対応するかによって、再度急激な値動きを見せる可能性があります。
まとめ
ナスダック(NASDAQ)とは、全米証券業協会により運営されている株式市場のことであり、米国における株式市場の代表的なものの一つです。
ナスダックに投資することで、世界の大企業に対し投資が行える、右肩上がりで期待できる、市場規模が大きいといったメリットが得られます。
その一方で、情報が集めにくいといったデメリットも存在します。
ナスダックに興味を持っている、もしくはナスダック指数と連動する投資商品を取引しようと思われている方は、ナスダックの概要やメリット・デメリットについて十分理解した上で検討することが大切です。
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