RSIとは?使用方法や併用すべき指標、使用時の注意点についてわかりやすく解説

2024.08.24

RSIとは?使用方法や併用すべき指標、使用時の注意点についてわかりやすく解説

投資基礎知識

投資に興味を持っている、もしくはすでに投資している人の中には、「RSIって何?概要や使用方法について知りたい。」 「RSIと併用すべきテクニカル指標について知りたい。」 「RSI使用時の注意点について知りたい。」このように思っている人も多いのではないでしょうか?
当記事では、これらの悩みを解決します! 記事を最後まで読んでいただければ、上記の悩みを解決できると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。それでは解説していきます!

RSIとは

RSIは、英語の「Relative Strength Index」の略で、テクニカルチャートの一種です。日本語では「相対力指数」を意味します。

簡単に言うと、RSIは市場が「売られすぎ」か「買われすぎ」かを判断するための指標です。RSIは、過去の一定期間における上げ幅の合計に対し、同期間の上げ幅と下げ幅の合計で割り、100を掛けて算出されます。

RSIでは、どの程度値下がりしたか、値上がりしたかを判断することはできませんが、0〜100の数値で示され、20〜30%未満の場合は「売られすぎ」、70〜80%を超える場合は「買われすぎ」と判断するのが一般的です。

RSIの設定期間は定められていませんが、一般的には14日間に設定します。これは、RSIを開発した「J.W. ワイルダー」氏が実施した研究の結果で、さまざまなものに「28日周期」が存在することが判明し、その半分の14日間が使われています。

また、取引ツールに関わらず、RSIは「14日間」がデフォルト値に設定されていることが多いです。

RCIとの違い

RSIと似た言葉にRCIがあります。日本語で「順位相関指数」を意味し、一定期間における上昇幅と下落幅について、順位関係を表す指標です。

一方、RCIは一定期間における価格を高い順に並べ、測定地点における時間の順位と比較する指標です。RCIは価格変動幅が関係しないため、RSIとは異なり、急激な値動きがあった際に対応が難しい点が特徴です。

ストキャスティクスとの違い

ストキャスティクスもまた、一定期間における上昇幅と下落幅の順位関係を表す指標です。しかし、ストキャスティクスは、一定期間における最高値・最安値を基準に終値の水準を示すテクニカル指標です。

ストキャスティクスでは、「%D」「%K」と呼ばれる線が0〜100%で相場の過熱度を測定します。

RSIの使用方法

RSIの使用方法を3つ紹介します。

相場の売買が過剰でないか把握する

RSIを使った最も簡単な判断方法は、20~30%の値が出た場合は「売られすぎ」、70~80%の場合は「買われすぎ」を基準にし、相場の反転を予想する方法です。具体的には、RSIが30~20%に割り込んだ際に逆張りで買いを行ったり、70~80%を超えたタイミングで逆張りで売りを行う手法です。

ただし、この方法にはデメリットもあります。売られすぎ、もしくは買われすぎの水準で長く留まる現象が発生する可能性があるためです。大きなトレンドが発生した場合、RSIが急激に変化しないことも少なくありません。

このような場合、逆張りのシグナルで売買を行った場合、相場が反転せず、ポジションが逆行する可能性があるため、注意が必要です。

売買シグナルが分かる理由
RSIの計算式について正しく理解した場合、RSIでは本質として売り勢力が強くなった場合、どんどん数値が小さくなり、買い勢力が強くなった場合、どんどん数値が大きくなることが分かります。

売り勢力と買い勢力と均衡する数値は50%で、RSIの場合0~100まで数値が動く指数のため、50以下となった時点から売方優勢であり、数値が0に近くなる分だけ売り勢力が強いことを意味すると理解しましょう。
その反対で、50以上となった時点から買い優勢であり、数値が100に近くなる分だけ買い勢力が強いことを表しています。

この売られすぎや買われすぎに関して、RSIの数値が0を表した場合、どんな状態かというと、14日の間で1日も上昇し無かったことを意味します。
その反対で、RSIの数値が100の場合は、14日間すべて上昇したという意味です。

このように、14日の間連続で下落したり、上昇したりということは理論上あり得るものの、実際の相場において見かけることはほとんどありません。
そのため、RSIは0や0近辺、100や100近辺となることがほとんどない指数です。

50以上の場合、買方優勢でどの程度の数値が安定した上昇相場といえるのか、解説します。
市場においては、毎日売方と買方が争っており、通常であれば1日上昇した際は、翌日は下落し、1日下落すれば翌日は上昇することが買方と売方の均衡が取れています。

そしてその後に買い方が優勢となっても、毎日一方的に上昇することは基本的にありません。
安定した上昇相場の場合、2日上昇し1日下落するのが基本です。

トレンドの中期より後で、利益確定が発生するのもこの時点です。
そして、相場終盤においては、利益確定と同時にトレンド反転の可能性がある、と理解しておけば有効に使用できる指標になります。

転換サインを把握する

相場で値動きが新安値や新高値を付けた際、RSIで安値や高値が更新されなかった場合、ダイバージェンス・パターンとして相場が転換する可能性があります。ダイバージェンス・パターンは、ポジションの手仕舞いや逆張りの新規売買の増加により、相場の転換を示す兆候となることがあります。

継続サインを把握する

RSIを使った分析方法では、相場の反転を読む逆張りの売買が多く用いられていますが、トレンド継続を示すリバーサルシグナルもあります。リバーサルシグナルは、トレンドが継続しているにもかかわらず、RSIが逆行する現象に注目します。

上昇トレンドでは、トレンド中に価格が押し目を形成しても、価格が安値を更新しない場合、RSIだけが安値を更新することがあります。下降トレンドでは、RSIの高値と価格高値を比較してリバーサルを確認します。

どのテクニカル分析にも「ダマシ」は存在しますが、リバーサルシグナルはトレンド途中の押し目判断として有効です。

RSIと併用すべきテクニカル指標

RSIと併用すべきテクニカル指標を2つ紹介します。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、中央に移動平均線を置き、その上下に2~3本の標準偏差を示す線で構成されたチャートです。価格が上がり、RSIが下がった場合にダイバージェンスが発生し、トレンド転換を示唆することがあります。

MACD

MACDは、MACD線、ヒストグラム線、シグナル線の動向からトレンドや売買タイミングを判断するテクニカル指標です。トレンド相場ではRSIが「ダマシ」を起こしやすい一方で、MACDは早くトレンドを見つけるのに有効です。ただし、レンジ相場ではMACDも「ダマシ」を起こしやすい特徴があります。

RSIとMACDを併用することで、分析の確実性を向上させることが可能です。

RSI使用時の注意点

RSI使用時の注意点は、以下2つです。

RSIのみで判断しない

テクニカル指標を1つだけ確認する場合、分析の精度が低くなります。RSIの「ダマシ」を回避するためにも、ボリンジャーバンドやMACDなど他の指標と併用することが重要です。

例えば、MACDと同時にADXを使用するのがおすすめです。RSI、ADX、MACDの3つの指標を組み合わせることで、より精度の高い分析が可能です。

「ダマシ」がある

投資において、100%利益を保証する相場分析方法や取引手法は存在しません。RSIにも「ダマシ」と呼ばれる弱点があります。

「ダマシ」とは、テクニカル指標で売買サインが発生しているのに、価格が反対方向に動く現象です。例えば、強いトレンドが生じた際にRSIが70%を超える値で張り付き、価格が上がり続けることがあります。

このような場合、RSIの売買サインが「ダマシ」となる可能性があります。これを回避するには、他の指標を併用することが有効です。

まとめ

RSIは、相場が「売られすぎ」か「買われすぎ」かを判断するための指標です。RSIの使用方法には、相場の売買が過剰でないか把握する方法や、転換サイン、継続サインを把握する方法があります。

RSIと併用すべきテクニカル指標には、ボリンジャーバンドとMACDがあります。RSIを使用する際には、RSIのみで判断しないことと、「ダマシ」に注意することが重要です。

この記事を書いたライター

Action Hub編集部

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