投資基礎知識
投資に興味を持っている、もしくはすでに投資している人の中で
「ノーロード投資ってどんな投資?」
「ノーロード投資信託のメリット・デメリットについて知りたい」
「ノーロード投資信託選びのポイントについて知りたい」
このように思われている人も多いのではないでしょうか?
当記事ではこのようなお悩みを解決していきます!
記事を最後まで読んでいただければ、上記のお悩みについて解決できるかと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。
それでは解説していきます!
目次
目次
ノーロードとは
購入する際に手数料が発生しない投資信託のことです。
投資信託を購入する際に発生する手数料のことをload(ロード)と呼ぶため、手数料が無いということからノーロードと呼ばれています。
投資信託は、投資家から収集した資金を、投資のプロが株式や債券などに対して投資を行い、投資家の代わりに運用し、投資家に獲得した利益を分配する仕組みの商品です。
運用に関しては、投資のプロにすべて任せるので、投資家は自ら資産を運用せずに済みます。
投資信託は、銀行や証券会社といった販売会社から購入でき、ネット上でも購入可能です。
投資家から販売会社が収集した資金は、信託銀行が預かり、運用会社の指示に従い債券や株などの売買を行います。
運用することで獲得した成果が、償還金や分配金で、投資家に販売会社を通じ還元される仕組みです。
前述した通り、投資信託の場合、専門家にファンドを選択した後の管理および運用を専門家に任せられるため、自分で運用せずに済みます。
投資信託には複数の種類がありますが、その中でも購入する際に手数料が発生しないノーロードは、初期費用が削減できます。
しかし、ノーロードでも、すべての手数料がかからないわけではなく、購入する際の手数料以外は手数料が発生するため注意してください。
ノーロードでも必要になる手数料
ノーロードでも必要になる手数料は、以下3つです。
信託報酬
投資信託を投資家が保有している間、投資信託を構成している株式や債券などの売買や、保有する資産の保管、銘柄の調査や選定などに発生するコストのことです。
保有している資産額によって約0.1〜3%年間でかかってきます。
別で徴収はされず、日々投資資金から引かれる仕組みです。
日々投資家に示される基準価額の場合、信託報酬が引かれた金額となっているので、「隠れたコスト」と呼ばれています。
指標と連動し基準価額が変わるインデックスファンドと比較し、独自の指標や運用方針以上の成績を目指しているアクティブファンドのほうが、信託報酬が高くなることが多いです。
インデックスファンドの場合、指数と銘柄も配分比率も同じように保有すれば済みますが、アクティブファンドの場合は、運用方針を定めたり、組入れ銘柄を調査したりといった、時間や人の費用が多く発生するからです。
信託報酬額に関しては、目論見書から確認できます。
解約手数料
投資信託の売却時に発生する手数料のことです。
売却額に対し約0〜0.3%の手数料が一般的な数値となっています。
販売会社により解約手数料は違い、販売会社担当者に事前に確認したり、販売会社から提供されている販売用資料を確認したりすることで把握できます。
信託財産留保額
投資信託の売却時には、売却額に対し約0〜0.3%の信託財産留保額がかかります。
この手数料も投資信託次第で変わり、前述した解約手数料と同じように、投資家が売却する際に負担する点は変わりませんが、意味が違ってきます。
前述した解約手数料の場合、解約手続きを実施する目的で支払うコストですが、信託財産留保額の場合は、解約した後に現金化することが目的で、投資信託内において資産を売却する際に発生するコストです。
運用会社が解約手数料を受け取りますが、信託財産留保額の場合はファンドに支払うので、残りの投資家が受け取ります。
ノーロードの投資信託を選ぶメリット
ノーロードの投資信託を選ぶメリットは、以下4つです。
販売手数料がかからない
購入手数料が発生するタイプの場合、1〜3%程度の手数料が基準価額に対しかかるものも存在します。
さらに、運用している際の運用益や信託報酬、投資信託を売却する際の信託財産留保額には税金も課せられるため、購入手数料がかからないノーロードは、資産運用の収支で見た際にメリットが大きい商品です。
簡単に購入可能
販売会社により手数料が変わるため、多数のノーロードを取り扱っている販売会社もあれば、そこまで取り扱っていない販売会社も存在します。
ノーロード商品を購入したいと思われている人は、ネット証券がおすすめです。
ネット証券では、多くのノーロード商品が取り扱われています。
2019年から大手ネット証券では、投資信託において購入手数料がかからないことを公表していますので、ネット証券で購入できる投資信託は、ノーロード商品がほとんどです。
その一方で、普通の証券会社や銀行が取り扱っているものは、販売手数料が発生する商品も多く存在します。
証券会社や銀行に勧められる商品は、投資家にとって必ずメリットがあるものばかりではなく、証券会社や銀行にとってメリットがある高い販売手数料の商品の可能性が高いため注意してください。
そのため、ノーロード商品を購入する際は、ネット証券から購入しましょう。
選択肢が多い
債券や株式、REITなど、ノーロード商品は多種多様です。
100%株式からなる投資信託も存在する一方で、均等にすべてに投資可能な投資信託も存在します。
自分のリスク許容度や年齢などを考慮し、自分の投資方針と合ったノーロード商品に投資できる可能性が高いです。
リスクが比較的少ない
ノーロード商品では、多くがインデックスファンドですので、リスクを比較的抑えて運用できます。
インデックスファンドは、TOPIXや日経平均株価といったインデックス指数と連動する、市場において平均となる利益獲得を目指した商品のことです。
収益を大きく獲得するのは難しいものの、損失が大きくなる可能性も低いです。
ノーロードの投資信託を選ぶデメリット
ノーロードの投資信託を選ぶデメリットは、以下3つです。
すべてのコストが無料なわけではない
ノーロードに関係なく、運用する際に発生する信託報酬は、運用している間は発生し続け、解約する際には信託財産留保額が発生することもあります。
合計で発生するコストを確認する必要があるものの、販売手数料がかからないノーロード商品を選ぶことによって、コスト面の問題が極力抑えられます。
細かなサポートは期待できない
銀行や証券会社の窓口から投資信託の購入を行った場合、商品の内容について、詳しく担当者が説明してくれるだけでなく、運用している期間においても、さまざまな面でサポートしてもらえます。
しかし、ネットから購入した際は、担当者から対面で説明はしてもらえないので、商品の内容について記載されている目論見書などを自分で確認しなければなりません。
また、運用している間でも、一般的な質問はサポートセンターなどで受け付けているものの、購入手数料が発生する商品と比較すると、サポートは期待できません。
利益を大きく得るのは難しい
インデックス指数と連動する商品のため、リスクが低いメリットがある一方で、利益を大きく獲得することは期待できないデメリットがあります。
そのため、リスクが高くても、積極的に大きく収益獲得を目指す人にとっては向いていません。
ノーロード投資信託選びのポイント
ノーロード投資信託選びのポイントは、以下5つです。
運用方法
運用する手法により、アクティブファンドとインデックスファンドに分類されます。
投資の成果に対し評価するための基準で、特定のインデックスを定め、連動した投資の成果を狙うのか、それ以上の投資の成果を狙うのかが異なります。
アクティブファンドは、評価基準以上の成果を狙ったものであり、インデックスファンドは、評価基準に連動した成果を狙ったものです。
ノーロード商品でも、上記2種類が存在するものの、投資初心者はインデックスファンドがおすすめです。
株価指数と連動する成果を狙い運用されるので、わかりやすい値動きで初心者に向いています。
また、アクティブファンドと比較し、信託報酬も安いため、運用コストが削減できます。
運用実績
ノーロード商品では、コスト削減が可能なものの、期待している成果が得られなかった場合、当然ですが、投資の目的自体は果たせません。
その際に注目すべきポイントが運用実績になります。
あくまでも運用実績は過去の結果のため、今後も同じような実績になるかはわかりませんが、これまでの変動や収益状況を活用すれば、「高い収益を積極的に狙いたい」といった自分に合ったノーロード商品を選べます。
投資対象
運用の対象になるものとして、不動産や株、債券などが存在します。
投資する地域に関しても国内や海外など投資対象はさまざまです。
また、海外と一言で言っても、新興国や先進国のみを対象にしているものもあれば、全世界を対象にしているものも存在し多種多様です。
投資する対象次第で、リターンやリスクも違います。
例えば運用する対象が株式であれば、投資先企業に利益が生じた際は、基準価額が上がり利益が獲得できる可能性がありますが、その反対で企業業績が悪くなった際には損失となる可能性があります。
投資する対象について知識を身につけることによって、どのような対象にどのぐらいのリターンやリスクが存在するのかを知ることが可能です。
純資産総額
純資産総額からファンド選定を行うのも一つのポイントです。
大きな純資産総額のインデックスファンドの場合、日経平均株価などの指標を求めるための銘柄や保有する割合と変わらない内容で出来ています。
指標を構成している銘柄を多く組み入れれば、市場全体における平均的な利益獲得の動きと連動できるため、リスクを分散できます。
その一方で、小さな純資産総額のファンドの場合、指標に対し連動するための銘柄や保有する割合と変わらない内容で構成できず、結果的に指標の動きからファンドが乖離してしまい、思っていたように収益が獲得できない可能性が高いです。
また、純資産総額が増えているのか、減っているのかに関しても注目する必要があります。
増えている場合は、ファンド全体における保有口数が増えていたり、組入資産における基準価額が上がっていたりすることを意味します。
運用が好調なのかを確認するために、純資産総額が増えているのか、減っているのかも意識してみてください。
総合的なコスト
運用に販売手数料が発生しない場合でも、その他の信託財産留保額や信託報酬といったコストは発生します。
ファンド選定では、このようなその他費用も考慮し、総合的なコストをできるだけ抑えられるよう意識してください。
まとめ
ノーロードとは、購入する際に手数料が発生しない投資信託のことです。
ノーロードの投資信託を選ぶことで、販売手数料がかからない、簡単に購入できる、選択肢が多いといったメリットが得られます。
その一方で、すべてのコストが無料なわけではない、細かなサポートは期待できないといったデメリットも存在します。
ノーロード投資信託を選ぶ際には、運用方法や運用実績、投資対象などを意識することが大切です。
ノーロード投資信託に興味を持っている、もしくは取引しようと思われている人はノーロードの概要やメリット・デメリット、選ぶ際のポイントについて十分理解した上で検討することが大切です。
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